薬用植物園は2003年4月、就実大学薬学部の設立とともに開設されました。薬学棟の敷地内に設置されています。薬学部の授業(天然物化学、薬用植物学、生薬学I、生薬学II)や学生実習で、薬用植物の観察、スケッチなどに利用されており、また研究用材料植物の栽培を行っています。
薬用植物園の入り口になってるアーチです。左右から,ノイバラを成長させると見事な「バラアーチ」が完成します。 | |
薬用植物園は就実大学薬学棟の南に位置し、植物園の総面積は およそ800㎡ です。 薬用植物園は7区間に分けられ、ハーブ園、漢方薬園、民間薬園、西洋薬園、樹木園、蔓生植物園、果実園、染料植物園、実験栽培園、育苗園などがあります。施設内には、温室、管理棟が設置され、温室では先生の研究のためにフトモモ科の植物を栽培しています。 植物は日々成長し、私たちに様々な姿を見せてくれます。花が咲くまで待ち遠しく、実ができるのもまた待ち遠しいものです。7~9月にはイチジクやアンズ、ブラックベリーなどが実をつけ、みんなで分け合って収穫を祝うのも楽しみの1つです。 こんな薬用植物園にぜひお越しください。 |
施設概要
開設: |
2003年 4月~ |
概要: |
薬用植物園は2003年4月、就実大学薬学部の設立とともに開設されました。当大学薬学棟の敷地内に設置されています。薬学部の授業(薬用天然物化学、生薬学、生薬学II)や学生実習で、薬用植物の観察、スケッチなどに利用されており、また研究用材料植物の栽培を行っています。 |
目標: | この薬用植物園を通して、学生および教職員に薬用植物のすばらしさ、面白さ、またその驚くべきパワーなどを実感してもらうこと。学生及び教職員に薬用植物を身近なものに感じてもらい、また、教育、研究に役立てたい。漢方生薬を学ぶ学生とともに、漢方の不思議を少しでも解き明かしたい。 |
施設: |
薬用植物圃場 温室 管理棟 |
総面積: |
およそ800㎡ |
温室
温室では、主に先生が研究材料とする植物を育てています。
○フトモモ科
メディカルティーツリー
・学名 Melaleuca alternifolia
低木。医療用・アロマテラピー用の精油「ティーツリー油」の原料植物、オーストラリアでは昔からこの葉をケガや皮膚病・ 防虫用にすりつぶして利用してきた。この葉の殺菌力は人間には安全で幼児の衣類の洗浄にも利用されている。
「ティーツリー」という名前はクック船長がオーストラリアへの航海の時にアボリジニーがお茶として飲んでいた植物の仲間につけた呼び名から使われ始めた。
○バラ科(キイチゴ属)
テンチャ 甜茶
・学名 Rubus suavissimus
甜茶(テンチャ)は、含有成分である甜茶ポリフェノールがヒスタミン分泌抑制による抗アレルギー作用を示し、花粉症や鼻炎などのアレルギー反応を抑制する効果がある。甜茶には4種類ほどあり、その中でもバラ科キイチゴ属の甜葉懸鈎子(てんようけんこうし)にのみ、アレルギー抑制効果が見られる。中国南部を産地とするバラ科の落葉低木で、薬用には葉、茎を使用する。
管理棟
乾燥機 植物は水分を含んだままだとカビが生える ので,この機械で乾燥させ保存します。 製油成分が薬用のものは,乾燥させると薬 用成分がとんでしまうので,使用できません。 |
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クラッシャー 根など硬い部分を粉々にし,抽出しやすくする機械です。 |
葛根湯の原料となる生薬 葛根,甘草,桂皮,生姜,麻黄,大棗,芍薬 学生実習で使用します。 |
薬用植物園の植物
↑キキョウ(桔梗) 学名 Platycodon grandiflorum 科名 キキョウ科 生薬名 キキョウ(日局) Platycodi Radix 使用部位 根 漢方処方 桔梗湯、排膿散、小柴胡湯加桔梗石膏
※去痰薬としての配合剤原料である。 キキョウ末(日局)、キキョウ流エキス(日局) |
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←アマチャ(甘茶) 学名 Hydrangea macrophyllanSeringe var. thunbergii Makino 科名 ユキノシタ科 生薬名 アマチャ(日局) Hydrangeae Dulcis Folium 使用部位 葉、及び枝先
※甘味、矯味剤、口内清涼剤などに用いる。 |
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→ナツメ(棗) 学名 Zizyphus jujuba Mill.var.inermis 科名 クロウメモドキ科 ※サネブトナツメの実を乾燥したものを、大棗(たいそう) といい、強壮作用・鎮静作用があるため、葛根湯など の漢方に処方される。また,甘味があるので食用に なるほか,お菓子や薬用にもなる。 |
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←ザクロ(石榴)
学名 Punica granatum 科名 ザクロ科 ※朱色の花をつけた後には、赤い果実ができ、熟すと皮が裂 けて写真のようになり、皮の中にはたくさんの小さな種が入っ ています。果実は女性ホルモンの一種であるエストロゲンを 含んでいます。 |
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→ラベンダー 学名 Lavandula augustfolia 科名 シソ科 使用部位 花 生薬ではありませんが,数千年にわたって愛されている ハーブの一つです。 ※主に精油成分をアロマテラピーなどに使用します。 緊張感の緩和に効果があります! |
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←アンズ(杏)
学名 Prunus armeniaca 科名 バラ科 生薬名 キョウニン(杏仁) 使用部位 種子
※鎮咳、去痰、嘔吐に用いられます。 |
施設見学
原則として非公開ですが、特に希望される方は事前の申し込み(学生支援課 薬学分室 TEL(086)271-8384まで)によって見学できます。
ただし、土曜・日曜・祝日・大学の定めた休日は立ち入りできません。