人文科学は、「ことば」にこだわり、それを重要な手がかりとして「人間」の営みを研究し、人間や社会について根本的な理解を得ようとする学問です。人文科学部では、「いま・ここ」にある人間の問題を理解し、解決する方法として、過去から現在に至る言語・文化・歴史を学びます。
人文科学は最も長い歴史をもつ学問であり、「万学の基礎」といえるでしょう。人文科学部で学ぶ知識は、4・5年で更新されてしまう特殊なものとは異なり、応用範囲の広い「一生もの」の知識です。
・人文科学部 人間の存在を、本質的かつ総合的に考究する人文学の理念に基づいて、ことばを中心手段とする確かな知見に裏付けられた専門性と豊かで幅広い教養を調和的に備えた魅力的で個性的な人材の育成を目的とする。
・表現文化学科 言語・身体に関する幅広い知識と教養、実践力を備え、広い視野から人間の表現行為とその成果を的確に評価すると同時に他者との関係性の中でその創造に取り組むことのできる人材の育成を目的とする。
・実践英語学科 国際的な言語である英語の確かな運用能力を修得の上、人間及び文化について広い視野と深い理解を持つと同時に的確な表現力を備えて、現代の国際社会に対応することのできる人材の育成を目的とする。
・総合歴史学科 人類の経験の宝庫である過去の歴史を、現在を意識しつつ多様な観点から精密に把握する技術を鍛えるとともに、そこで修得された学識を現代社会に活かす応用力・実践力を備えた人材の育成を目的とする。
人文科学部3学科の教員は、単独の著書・共同執筆・学術雑誌への寄稿など、活発に研究執筆活動を展開しています。 近年の研究業績の一端を、書籍・全国的な専門雑誌等を中心に紹介します。
藤崎和彦 監修、樫田美雄、岡田光弘、中塚朋子(総合歴史学科)編著
『医療者教育のビデオ・エスノグラフィー』
晃洋書房 [3月]
就実大学吉備地方文化研究所 編
『人文知のトポス ― グローバリズムを超えて あるいは”世界を毛羽立たせること”』
和泉書院 [3月]
⇒ 山本光久(表現文化学科)「人文知のトポス」、岡部由文(表現文化学科)「古典としての〈伊勢物語〉」、井上啓治(表現文化学科)「近世ルネッサンス・日本の場合」、苅米一志(総合歴史学科)「禅律仏教による〈意訳〉と実践」、川崎剛志(表現文化学科)「当麻寺〈史〉の更新」、井上あえか(総合歴史学科)「発刊の辞」、「イスラームをどう認識するか」、小林敦子(表現文化学科)「拡大の場としての〈アジア〉・流浪の場としての〈アジア〉」、土井通弘(表現文化学科)「岡倉天心著〈白狐〉をめぐって」、「結び」、松尾直昭(表現文化学科)「個人主義の変調」、和栗 了(実践英語学科)「ウィリアム・シェイクスピアの〈オセロー〉における話し言葉と書き言葉」、西谷工平(実践英語学科)& 中﨑崇(表現文化学科)「外国語習得における母語知識の活性化の必要性」
日本古文書学会 編『古文書研究』第84号、勉誠出版 [1月]
⇒ 苅米一志(総合歴史学科)「明応年間における備前西大寺の復興造営 ― 古文書と縁起のあいだ」、
川崎剛志(表現文化学科)「備前国西大寺における縁起絵巻群の形成と保持」
市田良彦・王寺賢太 編著『〈ポスト68年〉と私たち』平凡社 [10月]
⇒ ブリュノ・ボステイルス「政治と主体性をめぐる20のテーゼ」
上尾真道、箱田徹、松本潤一郎(表現文化学科)訳
フランソワ・シェネ
長原豊、 松本潤一郎(表現文化学科)訳
『不当な債務』作品社 [7月]
瀬戸賢一、山添秀剛、小田希望(実践英語学科)
『認知言語学演習3 ― 解いて学ぶ認知構文論』
大修館書店 [7月]
瀬戸賢一、山添秀剛、小田希望(実践英語学科)
『認知言語学演習2 ― 解いて学ぶ認知意味論』
大修館書店 [7月]
瀬戸賢一、山添秀剛、小田希望(実践英語学科)
『認知言語学演習1 ― 解いて学ぶ認知言語学の基礎』
大修館書店 [1月]
大橋直義 編
『根来寺と延慶本〈平家物語〉』勉誠出版 [7月]
⇒ 川崎剛志(表現文化学科)「承久の乱後の熊野三山検校と熊野御幸」
アジア経済研究所 編『アジア動向年報』 [5月]
⇒ 井上あえか(総合歴史学科)、牧野百恵
「2016年のパキスタン ― 対インド関係の不安定化」
現代思想 6月臨時増刊号
『マルクスの思想 ― 資本論150年』青土社 [5月]
⇒ 松本潤一郎(表現文化学科)「レンタル・ライフの政治」
桜田美津夫(総合歴史学科)
『物語 オランダの歴史』
中央公論新社(中公新書)[5月]
岡﨑友子、堤良一、松丸真大、岩田美穂(表現文化学科)
『ココが面白い! 日本語学』
ココ出版 [4月]
神戸女子大学古典芸能研究センター 編
『説経』和泉書院 [3月]
⇒ 川崎剛志(表現文化学科)「絵画化された説経」
『昭和文学研究』昭和文学会 [3月]
⇒ 小林敦子(表現文化学科)
「高見順」
土屋昌明・「中国六〇年代と世界」研究会 編
『文化大革命を問い直す』勉誠出版 [11月]
⇒ 松本潤一郎(表現文化学科)「共和制のリミット ― 文革、ルソーの徴の下に」
中山一麿 編
『神と仏に祈る山 美作の古刹 木山寺社史料のひらく世界』法蔵館 [11月]
⇒ 苅米一志(総合歴史学科)「木山寺の中世古文書について」
中西 裕(表現文化学科) 編著
『考える情報学2.0 ― アクティブ・ラーニングのための事例集』
樹村房 [10月]
『現代詩手帖』11月号、思潮社 [10月]
⇒ 松本潤一郎(表現文化学科)
「狂気と国家 ― 黒田喜夫におけるイメージの往還」
和栗 了(実践英語学科)
『マーク・トウェインはこう読め』
柏書房 [10月]
早稲田大学長江流域文化研究所 編
『中国古代史論集 ― 政治・民族・術数』雄山閣 [8月]
⇒ 渡辺将智(総合歴史学科)「後漢安帝の親政とその統治の構造」
中島圭一 編
『十四世紀の歴史学 ― 新たな時代への起点』高志書院 [6月]
⇒ 苅米一志(総合歴史学科)「創りだされる神々の縁起」
酒井啓子 編著
『途上国における軍・政治権力・市民社会』晃洋書房 [4月]
⇒ 井上あえか(総合歴史学科)「パキスタン政治の変化と軍の役割」
内山幸久 編著
『地域をさぐる』古今書院 [3月]
⇒ 吉本 勇 (総合歴史学科)「ジーンズを活用した倉敷市・児島の観光」
市田良彦、王寺賢太 編
『現代思想と政治 ― 資本主義・精神分析・哲学』平凡社 [1月]
⇒ 松本潤一郎(表現文化学科)「矛盾は失効したのか ― 思考の政治的時効」
苅米一志(総合歴史学科)
『殺生と往生のあいだ ― 中世仏教と民衆生活』
吉川弘文館(歴史文化ライブラリー)[11月]
賈 鍾壽(総合歴史学科) 編、金 河(就実大学大学院修了生) 著
『テキスト 韓国語』
大学教育出版 [10月]
日本図書館文化史研究会 編
『図書館文化史研究』No.32、日外アソシエーツ/紀伊國屋書店 [9月]
⇒ 松崎博子(総合歴史学科)「シェラの図書館学教育思想とその実践」
神原邦男 監修『東照宮御祭礼と岡山城下のひとびと(上)』備前池田家の伝えた文化遺産を守る会/三門印刷所
[7月] ⇒ 土井通弘 (表現文化学科)、吉本 勇 (総合歴史学科)、加藤美奈子 (就実短期大学 生活実践科学科)、
田中愛弓 (総合歴史学科卒業生)、濱田ゆか里 (就実女子大学史学科卒業生) … 執筆・調査・撮影・編集 他
神原邦男 監修『東照宮御祭礼と岡山城下のひとびと(下)』備前池田家の伝えた文化遺産を守る会/三門印刷所
[7月] ⇒ 土井通弘 (表現文化学科)、吉本 勇 (総合歴史学科)、加藤美奈子 (就実短期大学生活実践科学科)、
田中愛弓 (総合歴史学科卒業生)、濱田ゆか里 (就実女子大学史学科卒業生) … 執筆・調査・撮影・編集 他
カリフォルニア大学マーク・トウェイン プロジェクト 編
『マーク・トウェイン 完全なる自伝 Volume 2 』柏書房 [6月]
⇒ 和栗 了(実践英語学科)他訳
大津 透ほか 編
『岩波講座日本歴史5』岩波書店 [6月]
⇒ 曾根正人(総合歴史学科)「平安仏教の展開と信仰」
苅米一志(総合歴史学科)著、日本史史料研究会 監修
『日本史を学ぶための古文書・古記録訓読法』
吉川弘文館 [2月]
2014年の業績
2013年の業績
川崎剛志(表現文化学科)、苅米一志(総合歴史学科)、土井通弘(表現文化学科)編著
『週刊 新発見! 日本の歴史』第21号、朝日新聞出版[11月]
瀬戸賢一 監修
⇒ 和栗 了(実践英語学科)他訳
『生命倫理学 ― 講義スライドノート』ふくろう出版[4月]
編集代表 粟屋 剛、 責任編集 霜田 求、虫明 茂(総合歴史学科)
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