就実大学・就実短期大学

表現文化学科

笠岡市教育委員会との連携

  

平成25年度笠岡市民大学教養講座


【笠岡市民大学教養講座 第4回】

タイトル: 岡山県における産業観光

日  時: 平成26年3月22日(土)10:00~11:30

場  所: 笠岡中央公民館4階 集会室

講  師: 吉本 勇(人文科学部 総合歴史学科 教授)


 近年、土地に根付いた地場産業を中心とした「産業観光」が注目されています。JR西日本では「日本のジーンズ発祥の地 倉敷児島」のパンフレットが作成され、美観地区とともに同市児島地区のジーンズメーカーや関連工場をジーンズバスで巡るプランを紹介しています。本講座では最近「学習」、「体験」の場を提供することで年齢、性別を問わず注目される岡山県内の倉敷市児島地区のジーンズ、高梁市吹屋地区のベンガラ、備前市伊部地区の備前焼を例に取り上げ、それぞれの地域の「産業観光」の魅力や取り組み方法について紹介しました。




【笠岡市民大学教養講座 第3回】

タイトル:健康長寿は「お腹」から

日 時:平成26年3月15日(土) 10:00~11:30

場  所:笠岡中央公民館4階 集会室

講  師:洲崎 悦子 (薬学部 薬学科 教授)


 現在の日本において死亡数が最も多いのは、「お腹」のがんです。また、「お腹」は腎臓に並ぶ老化しやすい臓器でもあることから、「お腹」を大切にすることが、健康と長寿の秘訣と言えそうです。また、解剖学的観点からも、私達日本人はとても長い小腸をもつ民族であり、つまりは肉食よりも草食に適した「お腹」をもっています。従って、食物繊維が豊富な和食中心の食事によって善玉菌の割合が高い良好な腸内フローラを形成できれば、「お腹」の免疫力、ビタミン力、幸せ物質がアップして、「お腹」から健康と長寿を達成できることになることを説明しました。また、そのために、プレバイオティクス食品の代表であるオリゴ糖を日常生活に摂り入れることを提案しました。




【笠岡市民大学教養講座 第2回】

タイトル: 現代のイスラーム:日本からの視座

日  時: 平成26年3月2日(土)10:00~11:30

場  所: 笠岡中央公民館4階 集会室

講  師: 井上 あえか(人文科学部 総合歴史学科 教授)


    3月1日 土曜日、笠岡市公民館において、市民大学講座の一講座として、「現代のイスラーム:日本からの視座」と題して講演させていただく機会を得ました。同講座は従来日本史や日本社会論あるいは生活に密着したテーマなどが中心に取り上げられてきたとのことですが、日本の一般的な関心からは遠いイスラームについて論じる機会をつくってくださったことに感謝しつつ、お話をさせていただきました。

 当日は40名程度の聴衆がおあつまりくださり、ほとんどはご高齢の方々で、改めて生涯教育の重要性と需要の大きさを感じました。このような催しをつうじて、地域社会に貢献することは今後、大学が担うべき役割として重要性を増すことと思います。また、話をさせていただく側としても、日常の授業とは違った関心や知識・経験を持つ聴衆を前にすることで、緊張感を新たにすることのできる意義深い機会でした。





【笠岡市民大学教養講座 第1回】

 タイトル: 熊沢蕃山の思想について

 日  時: 平成26年2月22日(土)10:00~11:30

 場  所: 笠岡中央公民館4階 集会室

 講  師: 山田 芳則(人文科学部 総合歴史学科 教授)


  熊沢蕃山の思想について、時間的(古代・中世・近世)、空間的(インド・中国・日本)の相対化の視点から、『集義外書』を検討し、その思想が朱子学と陽明学の中間から政治思想については神道に変化したことを指摘しました。




  

平成24年度笠岡市民大学教養講座

  

【笠岡市民大学教養講座 第4回】

 タイトル: 山岡鉄舟

 日  時: 平成25年3月23日(土)10:00~11:30

 場  所: 笠岡中央公民館4階 集会室

 講  師: 田中 誠(短期大学 幼児教育学科 教授)

 

明治維新の際、西郷南洲、勝海舟とともに活躍した人に幕臣山岡鉄舟翁(以下:鉄舟)がいます。駿府にて慶応四年三月九日、大総督府に乗り込んで東征軍参謀西郷南洲(以下:南洲)と談判、江戸無血開城の下準備をしたことはあまりにも有名。江戸の人々にとっては忘れられない人です。しかし、現代社会の人にとっては耳遠い名だと思われます。

鉄舟は、維新後宮内省に勤める傍ら剣、書、禅の各道に於いて新境地を開いたことでも知られています。滴水禅師から允可を受け、そして浅利又七朗義明から一刀流の極意を伝えられました。“生命もいらぬ、名もいらぬ、金もいらぬ”「無我無視の忠胆なる人」、と南洲が評した程の人物でした。坐禅のまま大往生を遂ぐ、行年五十三歳。

辞世 腹張って苦しき中に明鳥




【笠岡市民大学教養講座 第3回】

 タイトル: 地域特産品と地理風土(中国・四国地方)

 日  時: 平成25年3月16日(土)10:00~11:30

 場  所: 笠岡中央公民館4階 集会室

 講  師: 芳賀 修(短期大学 実践コミュニケーション学科 教授)

  

 

 講演のテーマは「地域特産品と地理風土(中国・四国地方)」で、中国・四国各地の地域限定品を地理的な関わりから解説しました。中国・四国地方の気候や地形などの地理的な特徴や県民性、それに山陰日本海側地域と四国太平洋側地域、瀬戸内の南・北地域などの比較も交え、各地の特産物・食物(鳥取のらっきょう・長芋、米子の白ネギ、島根の築地松、鳴き砂、広島のカキ、三次のワニ食、岡山のマスカット、麦わら帽子、讃岐のあん餅雑煮、高知の沈下橋、水切り瓦ほか)について、写真やDVDなど映像の解説を中心に、特産品や地域文化を地理的な見方から説明しました。

  


  


 

 

 

 

 

【笠岡市民大学教養講座 第2回】

 タイトル: 笠岡市域を駆ける中世武士団

 日  時: 平成25年3月2日(土)10:00~11:30

 場  所: 笠岡中央公民館4階 集会室

 講  師: 苅米 一志(人文科学部 総合歴史学科 教授)

  

備中国浅口郡・小田郡を本拠として活躍した武士団について、紹介と解説を行ないました。まず、中世の武士について、近世の武士とは違って、暴力的で残虐な面が見られたこと、父と子の結びつきが絶対であったことなど、基本的事項を説明しました。その上で、平氏政権以来、江戸の幕末まで、日本では世界的にも珍しい長期軍事政権であったことを強調しました。

地元の武士としては、庄氏・三吉鼓氏の他、那須与一で名高い那須氏の一族、のちに北条早雲とよばれることになる伊勢盛時の活躍を紹介しました。武士は案外に、東西の交流をうながす存在であり、瀬戸内海の武士は商業や金融にもたずさわっていたことなどを指摘しました。

  

  


 

 

 

 

【笠岡市民大学教養講座 第1回】

 タイトル: これって認知症?早期発見と予防のための心理学

 日  時: 平成25年2月23日(土)9:50~11:30

 場  所: 笠岡中央公民館4階 集会室

 講  師: 岩佐 和典(教育学部 教育心理学科 講師)

  

笠岡市中央公民館にて、認知症の早期発見と予防をテーマに出前授業を行いました。今回の出前授業は、本学と笠岡市が共同で行なっている「笠岡市民大学教養講座」の一部でした。授業では、まず認知症の一般的な症状や行動的な特徴を解説し、症状の背景や疫学等について話しました。そのうえで、早期発見と予防のための考え方や方法を紹介しました。60名程度の参加者は、多くが高齢の方々で、皆さん興味深そうな様子で参加しておられました。

  

  

  

  

  

  

  

 

 

 

 

 

 

 

平成23年度笠岡市民大学教養講座

【笠岡市民大学教養講座 第4回】
 タイトル: 京都画壇の伝統と革新―小野竹喬に触れつつ―
 日  時: 平成24年3月17日(土)10:00~12:00 
 場  所: 笠岡中央公民館4階 集会室 
 講  師: 土井 通弘(人文科学部 表現文化学科 教授)


 

 

 

 

 

 

わが国においては明治維新を経過して様々な西洋文化が輸入されましたが、絵画制作においてもその影響は多大でした。このような状況下にあって、京都を中心とした絵画制作が、狩野派・円山四条派を中心にしながら何を伝統とし、何を改革したかについて、作例を紹介しながら説明しました。

とりわけ、多くの問題を内在しながら、明治11年に日本最初の京都府画学校を創設したことは、それまでの徒弟制度(私塾)から近代教育の中で新しい画家を育てていこうとする動きがみられたこと、そしてそこで育った若い画家たちがこぞってヨーロッパに留学しているが、その留学時は印象派(光の表現)の台頭期にあたっており、彼らは積極的に光の表現を日本画に持ち込んだことを紹介しました。この表現はそれまでの日本絵画には見られない革新的要素でした。




 

 

【笠岡市民大学教養講座 第3回】
 タイトル: 昔話を語り継ぐ
 日  時: 平成24年3月3日(土)10:00~11:30
 場  所: 笠岡中央公民館4階 集会室
 講  師: 澤津 まり子(短期大学 幼児教育学科 准教授)

 

岡山県内で伝承されている昔話「桃太郎」を事例として、昔話の特徴や昔話に込められているメッセージについて解説しました。昔話は自分で本を読むより誰かに語ってもらう方がより楽しく、本来の物語の力に語り手の個性が解け合うと、命を吹き込まれた新しい物語になります。これが語りの楽しみであり、語り手と聴き手が作り出す相互作用によって昔話の魅力は倍増します。特にシニア世代のゆったりした語りは、話とともに愛情も伝わります。最後に昔話の語りを実演し、自分の楽しみとして昔話を語り、これからの人生をより豊かにしてほしいとお願いしました。



 



【笠岡市民大学教養講座 第2回】
 タイトル: 話を「聴く」レッスン
 日  時: 平成24年2月25日(日)10:00~11:30
 場  所: 笠岡中央公民館4階 集会室

 講  師: 山田 美穂(教育学部 教育心理学科 講師)

  

 

 

簡単なようでいて実はとても奥の深い、ひとの話を“聴く”というテーマで授業をさせていただきました。前半は、カウンセリングの考え方を紹介しました。「アドバイスをしてあげること」よりも、「じっと耳を傾けること」そのものを大事にするのがカウンセリングです。それを踏まえ、後半は実際に「話し手」「聴き手」のペアで「うなずきのレッスン」を行いました。知り合い同士ではないペアも多かったのですが、参加者の皆さんは積極的で、なごやかな雰囲気で取り組まれていました。お互いに色々な聴き方を試す中で、どのようにして聴くと良いコミュニケーションにつながるのかを考えることができました。






【笠岡市民大学教養講座 第1回】
 タイトル: 「感染症から身を護る」 ~インフルエンザにかからないために~
 日  時: 平成24年2月18日(日)10:00~11:30
 場  所: 笠岡中央公民館4階 集会室
 講  師: 塩田 澄子(薬学部 薬学科 准教授)

「大学教養講座」にふさわしく、ウイルスの性質や新型ウイルスのでき方、パンデミック(大流行)が起こる原理等、大学での講義内容も取り入れました。理論を踏まえた説明により、正しい予防法を納得して実践することができます。今年は7年ぶりにインフルエンザが大流行しており、予防法は生活中ですぐに役立ったと思います。薬剤耐性菌や耐性ウイルスを生まないために、感染症の治療薬はよくなっても飲みきることが重要です。熱心に聴講してくださった参加者の皆さんには、感染症から身を護るため、賢く予防し賢く治療する方法を習得していただけたことと思います。






平成23年度講師派遣

 
タイトル: 笠岡市子育てゼミナール「子育ての秘訣」
日  時: 平成23年5月7日(土)
場  所: 笠岡市中央公民館
講  師: 佐藤 和順(教育学部 初等教育学科 教授)

笠岡市教育委員会主催の子育てゼミナールは、子どもにかかわるすべての人を対象に、子育てについて一緒に学び、考えることを目的に今年度7回開催されま す。その第1回として「子育ての秘訣」と題した講演を行いました。現在の「子育て」がお母さん一人で頑張っている「孤育て」になっている現状を踏まえ、子 育てのネットワークを構築することの大切さについて言及しました。特に父親の育児参加が、子どもの個性にあった「個育て」になること、親の自己充実につな がること、さらにそのことがワーク・ライフ・バランスや男女共同参画社会の実現の第一歩となることも確認しました。







平成22年度笠岡市民大学教養講座

【笠岡市民大学教養講座 第5回】
 タイトル: 詩歌でめぐる岡山文学散歩-与謝野鉄幹・晶子、薄田泣菫ほか-
 日  時: 平成23年3月26日(土)
 場  所: 笠岡中央公民館
 講  師: 加藤 美奈子(短期大学 文化コミュニケーション学科 講師)
 

岡山には現在、与謝野鉄幹・晶子の歌碑が7箇所に建立されています。昭和4年の訪問により、新見の「満奇洞」、井原の鬼ヶ岳に2箇所。昭和8年、正宗敦夫 の招きで訪れた日生に2箇所、湯原・奥津温泉・津山の3箇所です。講演では、これらの歌碑・旅行詠を紹介するとともに、特に鉄幹・晶子と関わりのある岡山 ゆかりの文学者を紹介しました。鉄幹の師・落合直文に学んだ津山出身の歌人・尾上柴舟。柴舟の起こした「車前草社」に参加した、邑久出身の詩人・正富汪 洋、岡山で教鞭を執った詩人・有本芳水。鉄幹・晶子と親交のあった倉敷出身の薄田泣菫については、吉備地方文化研究所による倉敷市所蔵の泣菫資料調査・撮 影事業についても紹介しました。笠岡出身の木山捷平については、地元の3箇所の詩碑・歌碑、生家をたどりながら、福山の井伏鱒二との交流、捷平の詩を見出 した鴨方出身の詩人・赤松月船らを紹介しました。



 


【笠岡市民大学教養講座 第4回】
 タイトル: 健康食品との上手なつきあい方
 日  時: 平成23年3月12日(土)
 場  所: 笠岡中央公民館
 講  師: 阿蘓 寛明(薬学部 薬学科 助教)
 

「健康」という冠をかぶった食品があります。ただの食品ではなく、なにか大きな使命を持っているように感じられるこの食品、いったい何者でしょうか。健康 食品の定義から始まり、食品と医薬品の立ち位置、健康食品の活躍するポジションと使うべき時、偽の冠をかぶった物の恐ろしさ、健康食品による被害まで、短 い時間でしたが駆け足で紹介させていただきました。体を大事に思い、食生活について考え直すことは非常に大事なことです。間違った情報や「高かろう良かろ う」に振り回されることなく、必要な健康食品を選ぶ助けになれば幸いです。







 

【笠岡市民大学教養講座 第3回】
 タイトル: マラソンの歴史と岡山
 日  時: 平成23年3月5日(土)
 場  所: 笠岡中央公民館
 講  師: 櫻田 美津夫(人文科学部 総合歴史学科 教授)
 

岡山は、陸上競技のなかでも特に女子マラソンや、女子駅伝の分野で、すぐれたランナーやチームが多い。実は日本で初めて「マラソン」の名を冠して開催された「阪神間20哩長距離走」(1909年)で優勝したのも岡山、西粟倉村の金子長之助であった。
こ の競技会開催のヒントになったのが、1908年のロンドン・オリンピックのマラソン・レースで、この折にはゴール間際で実に劇的な光景が展開された。初期 のオリンピック・マラソンは競技として未成熟であったため、ドラマやエピソードに事欠かない。マラソンの起源になった古代ギリシア史の一こまと、マラソン 草創期のこぼれ話を中心にお話しした。





 

【笠岡市民大学教養講座 第2回】
 タイトル: 受領名官途備中守と陶山氏について
 日  時: 平成23年2月26日(土)
 場  所: 笠岡中央公民館
 講  師: 田中 修實(短期大学 文化コミュニケーション学科 教授)

古代の国司制度は、江戸時代中期の名奉行大岡「越前守」の称号に見られるように、形式的には近世にまで存続する。古代の実態的制度と近世の形式的制度と の過渡的転換点に当たるのが中世(院政期~戦国期 11-16C)で、その事例として笠岡の土豪陶山備中守(南北朝時代)を見る。
古代の国司制度は、律令制の官位相当制に基づいて四等官(守・介・掾・目)があった。地方官は中央(奈良・京都)から派遣されるが、10世紀頃から現地に赴任しない遙任や官職が利権化する売官などが横行し、現地に赴任する国司は受領と呼ばれる。
中世になると国司制度そのものは事実上崩壊し、「国」(備中国など)が利権化する知行国制、国司が名目化する名国司制、鎌倉幕府による国ごとの守護制度などによって、やがて南北朝時代には「守護=国司」の観念が生まれる。
陶山氏は史料的には平安時代院政期・鎌倉時代から室町時代まで現われるが、いずれも時の政権である平氏政権・鎌倉幕府(御家人)・室町幕府(奉公衆)と密 接な関係を保つ。その性格は、鎌倉時代には豊前国、南北朝~室町時代には備中国笠岡港と後背地陶山庄を拠点とする瀬戸内海上運輸領主(国人領主)として位 置づけられる。
『太平記』は、鎌倉幕府滅亡時に六波羅(幕府)方についた陶山二郎の活躍を描くが、後光厳天皇から備中守に任ぜられ、地方武士が 国司に任官したことは、武士たちから武門の名誉として大いに賞賛され羨まれたことを伝えている。この任官は、備中国を実効的に把握する行政官としてという よりは、地方長官(「守」)としての権威(地位)の象徴としてであり、このことが備中国笠岡(陶山庄)を拠点とする陶山氏にとって、その後の瀬戸内海にお ける広域的活動の発展展開に大きく作動し効果があった、と考えられる。



 


【笠岡市民大学教養講座第1回】
 タイトル: 歌い継ごう,日本の歌
 日  時: 平成23年2月5日(土)
 場  所: 笠岡中央公民館
 講  師: 藤井 貞子 (人文科学部 初等教育学科 教授)
                古山 典子 (人文科学部 初等教育学科 講師)

初等教育学科講師 古山典子による講演


「歌い継ごう,日本の歌」と題して,小学校学習指導要領で「共通教材」として指定されている歌曲について解説を行いながら,実際に歌い,味わいまし た。昭 和33年の第3次学習指導要領から,曲目の変更を経ながらも,現在まで指定されている共通教材は,音楽科において指導すべき歌として位置づけられています。




 

初等教育学科教授 藤井貞子によるピアノ伴奏


音楽は,旋律の形や音色,リズム,強弱などで形づくられていますが,それらの要素が複合して一人ひとりの経験と結びつくことで,何らかの感情を引き 起こす 力をもっています。とりわけ歌曲の場合,歌詞そのものが示す内容が共有性をもっている時,より一層人々の感情を揺さぶるものとなります。それゆえに歌曲 は,それぞれの人にとって重要な出来事を再経験させる機能をもっていると考えられます。
私たちが接している言語や音楽などの文化は変容していま す。しかし,その中にあっても,日本の風土や文化の中で育まれ,伝承されてきた歌は,日本人としてのアイデンティティを再認識させる力をもっていると考え られます。講座を通して,日本人として歌い継いでいくべき歌が確かに存在することを,再認識することができました。




 

平成22年度講師派遣

タイトル: 賢い患者になるために―生活習慣病を例に―
日  時: 平成23年2月20日(日)
場  所: 笠岡市大井公民館
講  師: 柴田 隆司(薬学部 薬学科 教授)

今年度に笠岡市と就実大学との間で提携が結ばれ、笠岡市における文化活動に就実大学が貢献できることになった。笠岡市大井公民館では今までに教養講座、人 権講座、子育て講座などの文化活動がなされ、笠岡市大井学区の多くの市民が参加している実績を有する。今回はその第1回として健康に関する講座が企画さ れ、薬学部より講師が派遣された。






 


近年、腹囲で判断できるメタボについて、メタボ リックシンドロームが声高に注意喚起され、特定検診の受診が勧められている。その検査結果次第では情報提供、動機づけ支援、積極的支援というアプローチが なされるというシステムを制定された。高血圧、糖尿病、脂質異常症(旧 高脂血症)などは、直接的な症状を招くわけではないが、血管壁に破綻をきたす。結果的に心筋梗塞や脳梗塞、腎不全、閉塞性動脈硬化症を誘発する。しかし、 生活習慣を改善することで予防ないしは発症を遅延できる。具体的な改善とは、食事療法と運動療法の習慣化である。コレステロールや脂質の多い食品を避けた り、摂取カロリー量を制限したりすること、ウォーキング量を歩数計で確認しながら運動量を確保することになる。また、いわゆる血液がドロドロの状態を避け るには、睡眠時や入浴時など水分消失する状況下では事前に水分補給することが勧められる。別の策として、青身魚を毎週に2、3回食べることによりEPAを 摂取することで対応できる。このような生活療法の実施が健康長寿を維持する決め手になるであろう。

また、生活習慣病を発症して薬物治療を受ける場合、特に糖尿病の薬においては服薬と食事とのタイミングが重要となってくる。食直前という指示は、「いただきます」と手を合わせた時に薬物を服用することである。

上記のような、生活の知恵を身につけていただき、健康な生活を送っていただきたいと思う。




タイトル: 平成22年度第2回 笠岡市企業等人権問題連絡協議会
「男女共同参画社会に一歩近づくために」
日  時: 平成23年2月18日(金)
場  所: 笠岡労働者福祉センター(サンライフ笠岡)
講  師: 塩田 澄子(薬学部 薬学科 准教授)
企業の人権問題担当者を対象に上記のタイトルで講演を行いました。今回は昨年12月に策定されたばかりの第3次男女共同参画基本計画の目玉となる 「女性の活躍による経済社会の活性化」について、ポジティブ・アクションとワーク・ライフ・バランスの推進を中心に話をしました。平成21年度県知事賞を 得た、就実大学におけるワークライフバランスの取組も事例の一つとして紹介いたしました。また、自分自身の経験を踏まえ、再就職時の支援やポジティブ・ア クションやワーク・ライフ・バランスに取り組む際に留意していただきたいことなど、女性の視点から伝えることができました。この講演を聞いた参加者の方々 が職場に戻られたときに、女性職員の皆さんをどう活用していこうかと考えるきっかけを作っていただけたとしたら幸いに思います。

本講演 の準備にあたり、就実大学では女性教職員の割合はもちろん、女性教授の割合も高く、教授会の構成員も助手から教授までとなっており、さまざまな人が意見を 言える環境づくりをしていることが分かりました。このように日常の中でポジティブ・アクションが実践されていることを改めて認識することができました。

 




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