教育心理学科の代表的な授業の内容を紹介します。
学科共通
初年次教育Ⅰ・Ⅱ
大学では能動的な学習が求められます。具体的なテーマを題材に,知識・情報の収集,複眼的・論理的な分析・評価,そして表現方法など,大学における基本的な学習方法を習得します。
ボランティア体験Ⅰ・Ⅱ
奉仕活動は,心の葛藤を引き起こします。それに打ち勝つとき,心の成長が促されます。1年次,2年次と経験を積むことで,ボランティア活動の意義を学び,実践力を身につけていきます。
教育心理学
教育現場で生じることがらを心理学的に解き明かす能力を養います。教室における子どもと教師の心理過程の考察などを通じて,人間理解そのものを深めることができます。
養護教諭・保健
看護学概論Ⅰ・Ⅱ
養護学概論では,養護教諭全般について学びます。Ⅰでは養護の意味,養護教諭制度の形成史,養護教諭の役割の変遷などを理解し,養護教諭とは何かについて考えます。Ⅱでは,子どもの心と体の健康を維持・増進するために,養護教諭が様々な活動を進める基本的な視点を学びます。
学校看護学演習
養護教諭として必要な基礎看護学の修得をめざして基本的な看護技術を学びます。それらが看護臨床実習や養護実習で応用・実践できるよう体験的に演習します。
解剖学・生理学
身体の構造と機能の基礎知識や,その調節機構を学び,ヒトが生きている仕組みを理解します。微生物学,衛生学,公衆衛生学,免疫学,栄養学,薬理概論などとともに,心身の健康ケアの担い手である養護教諭に必要な基礎医学的分野の科目です。
学校救急処置
ここでは「学校救急処置演習」と合わせて,救急の理念,救急医療システム,救急蘇生法,および内科,外科疾患における救急処置など,学校救急に必要な知識と実践法を学びます。
看護学臨床実習
病院での臨床実習です。病院の機能や役割,学校保健との連携を理解するとともに,児童生徒の健康の保持増進のための支援や救急処置などの看護実践能力を習得します。
養護実習
小学校・中学校の保健室での実習です。学校現場での学校保健活動,家庭や地域との連携のあり方,児童の健康や生活実態を知り,養護教諭の任務を果たす能力を養います。
教育実習(保健)(中・高)
中学校・高等学校で実際に教科(保健)や特別活動などの指導を行います。教科(保健)の指導では,授業観察・参加実習を経て,研究授業を実施します。
認定心理士
カウンセリング演習Ⅰ・Ⅱ
カウンセリング概論で学んだ理論と基本スキルを,グループワークやロールプレイ(役割演技)を通じて,実践的に修得していきます。演習から「傾聴」することの大切さと難しさを理解します。
動物心理学
人間にも動物と同様の行動原理が働いています。この科目では,心の進化と個人発達の並行性を学び,さらに人間らしさの生物学的起源を考察します。また,動物の癒し効果についても学びます。
心理統計法Ⅰ・Ⅱ
実証科学の分野である心理学は,論拠となる具体的なデータを重視します。記述・推測・統計など,数値データの処理・解析法を学び,実際にPCソフトを利用して,データ処理を演習していきます。
カウンセリング実習
3年次までに習得したカウンセリングの理論や技法をロールプレイ(カウンセラー役とクライエント役を模擬体験)することにより,カウンセラーとしての実践力を高めます。
心理療法演習
心理療法は人間関係を用いた援助方法です。心理療法演習では,すべての心理療法の基礎である「関係づくり」に焦点を置き,演習形式で心理療法理論の体験的理解を深めます。
心理検査法実習
心理検査法は心理学の代表的な研究法です。質問紙法,作業検査法,投影法,面接法,描画法などによる知能検査・人格検査の理論と実施法を体験的に学習します。
認定心理士・特別支援学校教諭共通
発達障害の心理学
注意欠陥多動性障害(ADHD),学習障害(LD),広汎性発達障害(PDD)など,発達障害をもつ児童・生徒や成人を中心に,その心理や行動的特性を学んでいきます。
特別支援学校教諭
特別支援教育総論
人は等しく教育を受ける権利があります。障害のある児童や生徒の場合,教育を受けるために特別な支援や配慮が必要です。ここでは,一人ひとりに寄り添う特別支援教育のあり方を学びます。
重複障害児の生理・病理
脳性マヒ児(CP)の生理・病理の特質を中心に学習し,さらに知的障害,肢体不自由,感覚障害など,複数の障害を併せ持つ児童の生理・病理の特質と,医療的対処を学びます。
特別支援教育実習
特別支援学校の基礎知識(法的根拠,教育課程,授業設計,児童生徒把握,学校経営,センター機能など)を体験的に学び,特別支援学校教諭としての使命,教育観を形成します。