■大塚国際美術館・京都市美術館の見学
11日は、岡山駅に8時45分に集合し、西口のバス乗り場から貸切バスで出発、11時半過ぎに大塚国際美術館に到着しました。大塚国際美術館は、陶板による名画の複製を実物大で展示した美術館として知られていますが、鑑賞しているうちに複製であることを忘れるほどの迫力で絵画が迫ってきます。陶板で制作・復元されることによる意義を考えたり、本物(オリジナル)/複製(コピー)が転倒するような不思議な感覚を得たりと、興味深い体験ができる美術館です。
早速、同美術館学芸員の方に主な見どころを案内・解説して戴きました。例年はダ・ヴィンチの《最後の晩餐》で終わるところ、今回は第二次大戦中に神戸で焼失したゴッホの幻の《ひまわり》の再現がクライマックスとなりました。その後、館内レストランで各自昼食をとり、引き続き自由見学としました。午後4時45分に再集合し、システィナ・ホールを背景に記念撮影をして、バスに乗り込み、宿泊先の京都のホテルには午後8時頃到着しました。
12日の午前は、京都市美術館を訪ね、「ルーヴル美術館展 ― 風俗画にみるヨーロッパ絵画の真髄」を鑑賞しました。このうち、クエンティン・マセイス作《両替商とその妻》は前日、大塚国際美術館にて実物大複製画でも観ていたので、記憶と比較しながらの鑑賞となりましたが、本物の方がやや鮮やかな画面のように見えました。フェルメール作品も来ていたので、館内は入場者であふれており、人気の高さが窺えました。「余裕のある」学生は、同時開催のマグリット展も鑑賞しました。その後、京都市内の自由行動となり、午後2時50分に再集合。帰省ラッシュの影響も少しあり、岡山駅西口に帰り着いたのは午後8時頃でした。
展示作品のなかには授業のなかで取り上げられたものも含まれており、絵画を通して学んだ世界の歴史や思想、美術の技法や変遷について、自身の身体を通して体感・学習する機会となったのではないでしょうか。
(文責:櫻田・中塚)