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ヨーロッパ・アメリカ史入門2(担当:櫻田)

山陽新聞社・論説副主幹の道広淳氏による特別講義

 

総合歴史学科1年生の選択必修科目「ヨーロッパ・アメリカ史入門2」の毎年恒例の課題は、西洋史関係の名著リストのなかから1冊選んで読み、そのなかで見つけた印象的な文章や主張を導入にして現在の時事問題と関連づけた「新聞第1面コラム」を書くことです。このコラムの書き方を指導していただくため、例年どおり山陽新聞社からゲスト講師をお招きしました。今年度は道広 淳(みちひろ じゅん)論説副主幹に来ていただきました。

 

冒頭、道広副主幹が受講者に「毎日、新聞を読んでいる人!」と質問されると、昨年より少なめの全体の4分の1ほどの手が挙がりました。次いで、「山陽新聞を読んでいる人!」と尋ねると、読んでいる学生の大多数が地元の山陽新聞を読んでいることがわかりました。

 

まず、新聞記事の種別、5W1Hの鉄則、逆三角形の記述など、新聞全般についての説明があり、その後、肝心のコラムの書き方の話になりました。道広副主幹は、コラムはふつうの記事とは異なり「起承転結」の構成で書くのが一般的であり、段落を変えるときにはスペース節約のため▼の印を使うことを示され、最も大事なポイントとして、①メッセージ、②つかみ(つまり、落語で言う「枕」)、③わかりやすい文章、④重複を避ける、⑤接続詞(省けるものは省く)の5点を挙げられました。さらにこれに加えて、構成をよく考えてから書き始める、つまり、「どの港をめざすか決めてから船を出す」ことが非常に重要であると強調されました。

 

そのあとの質疑応答では、6人ほどの学生から質問があり、最後は少し時間が足りないと思われたほどでした。なお、以下は特別講義を受けた履修者の感想の一部です。

 

・改めて説明を聞きながら実際のコラムを読んでみると、すごい技術がたくさん詰まっていて、私にはとても同じようなものは書けそうにないと思いました。初めて聞くことが多く、レポートでも応用できることが沢山あると感じたので、ちゃんと新聞を読むようにして、文章の作り方をもっと勉強しようと思いました。

 

・とてもおもしろかったです。何を伝えたいのか、どのように切り出して、どこに話を着地させるか、起承転結をある程度考えてから書き出さないと、かえって書き終わるまで時間がかかるということがわかったので、〔課題のコラムだけでなく〕今後レポートを書くときにも役立てたいと思います。

 

・プリントのいくつかのコラムの例を読みましたが、初めの「つかみ」の部分がおもしろくて、読みたいという気になったので、つかみの部分で良い文章が書けたらいいなと思いました。しめくくりの部分を「きれいごとで終わらせない」というのもなるほどと思いました。

 

・私は、あまり有名でないおもしろいブログを探すのが趣味だ。講義を聴いて、おもしろいブログというのも、起承転結がしっかりしていて、一つの事柄を深く掘り下げているものが多いということに気づいた。どんな文章でも、おもしろいものにはすべて同じような規則があることがわかった。その規則を見習ってコラムを書いてみようと思う。

 

(櫻田 記)